体臭が気になる人「サウナで汗をかくと体臭が悪化しないか心配……。サウナで体臭が改善する効果があるって本当なの!?ワキガでもサウナに入って大丈夫かな……。」
そんな疑問に全て答えるよ☆彡
サウナには驚くべき健康改善効果があることは知られていますが、サウナに体臭を劇的に改善する効果はありません。間違った入り方をすると体臭が悪化する可能性があります。
この記事では初心者でも分かりやすいように、体臭の原因と対処法やサウナが体臭におよぼす効果について解説します。この記事を読めば、体臭を抑えるサウナの正しい入り方が習得でき、あなたの体臭は改善します。
結論からいうと、以下となります。
体臭は生活習慣で改善します。ワキガは病院にいけば完治します。サウナは生活習慣や健康を改善するので効果的です。
体臭の原因
体臭を改善するにはその原因・メカニズムを正しく理解することが重要です。通常は匂わない汗が臭くなる理由には、アポクリン腺と常在菌が関係しています。
はじめに、汗が臭くなる科学的なメカニズムと、きつい体臭の原因について詳しく解説します。
汗が臭くなるメカニズム
参考ウェブサイト:花王株式会社「汗はなぜ臭うの?」
エクリン腺からでる汗は臭くない
汗には2種類あってエクリン腺からでる汗は臭くないことが知られています。
汗をかく目的は体温調節です。エクリン腺は体のほとんどの部位に存在する汗腺で、体温調節の担い手です。エクリン腺からでる汗はサラサラで成分の99%が水でできています。
アポクリン腺からでる汗はニオイのもと
アポクリン腺はわきの下、下腹部、陰部など限られた場所に多い汗腺です。アポクリン腺は毛根とセットになっており、毛穴から汗がでてくる構造がエクリン腺と異なります。
アポクリン腺からでる汗は新しい皮脂をつくりだし、肌をコーティングする役割があります。エアコンの使いすぎなどでエクリン腺の働きが低下すると、アポクリン腺から出る汗で体温を下げようとしてしまいます。
このアポクリン腺から出る大量の汗が悪臭の原因になることがあります。
肌に潜む常在菌がニオイを生成
アポクリン腺は毛穴や皮脂腺とつながっているので、汗と一緒に脂質やタンパク質が放出されます。人間の表皮に住んでいる常在菌が皮脂やタンパク質を分解するときに悪臭が発生することが知られています。
アポクリン腺から出た汗がエクリン腺の汗と一緒になり、表皮にある常在菌で分解されて体臭になるというメカニズムです。
汗が染み込んだ下着や衣服、サラリーマンの足が臭い原因がこの常在菌×汗なのです。常在菌が大繁殖してアンモニア臭が発生します。
通常であればニオイは気にならないのですが、様々な原因によって悪臭と感じるレベルになることがあります。
体臭がきつくなる原因
体臭は本来はそれほど日常生活で問題にはならないものですが、様々な原因によっては悪臭となることがあります。ここではその原因を詳しく解説しています。
テストステロンによる影響(男性)
テストステロン(男性ホルモンの代表)の影響によりアポクリン腺からの汗の分泌量が増加します。男性はテストステロンの値が女性に比べて高いため、強い体臭が問題になることがあります。
参考ウェブサイト:https://yokohamanaika-clinic.com/
生理や更年期による影響(女性)
生理中は血液や分泌物がデリケートゾーンに留まることにより、細菌の繁殖が起こりやすくなります。この細菌が血液や汗を分解することで特有のニオイが発生します。
参考ウェブサイト:https://yokohamanaika-clinic.com/
疲労
疲労(又はストレス)で肝機能が低下することが知られています。
肝臓で分解されるはずのアンモニアが分解されにくくなると、血中アンモニア濃度が増加します。そうなると、汗にアンモニアが溶け出してしまい、アンモニア臭が発生します。
ストレス
心理的なストレスがによって交感神経が刺激されると、アポクリン腺の汗の分泌が促進されます。
喫煙や飲酒
喫煙や過度の飲酒は汗や皮脂を酸化させ体臭の原因になります。
参考ウェブサイト:https://im-official.com/
食生活
動物性タンパク質や脂質を多く摂取すると、アポクリン腺由来の汗に含まれるタンパク質や脂質の原因となります。
汗をかく機能の低下(運動不足やエアコン病)
夏は冷房、冬は暖房に当たりすぎるとことで体本来の体温調節機能が低下してしまします。体温調節がうまくできなくなるとエクリン腺の働きが悪くなり、アポクリン腺が活発化します。また、運動不足によっても汗をかく機能が低下します。
これにより、発汗前に汗から再吸収されるはずのミネラル成分が皮膚にでてしまうため、ミネラル成分過多のベタベタした汗が表皮に付着し、ニオイの原因になります。
遺伝的にニオイが発生しやすい
アポクリン腺の数には個人差があり、多い人ほどニオイの原因が多くなります。どんなに生活習慣に気を使っていても、生まれつきニオイが発生しやすい人は存在します。
菌の種類も人によって違い、様々な種類のニオイの原因になります。
ワキガ(病気)
アポクリン腺が特に多く、コリネバクテリウムという菌が繁殖している場合はワキガ(腋臭症:えきしゅうしょう)と診断されることがあります。
ワキガは病院で治すことができます。ワキガの疑いがある人は、気軽に皮膚科・形成外科を受診してみましょう。
加齢でニオイが変化
年齢とともに皮脂の分泌が変化するため、これまでとは違ったニオイの種類や強さが発生することがあります。
不十分な清潔習慣
入浴での体の洗い方やその後のケアが悪かったり、寝具や衣服の洗濯が不十分だったりすることで細菌が繁殖してしまいます。
病気によるニオイ
糖尿病や肝臓病などの病気が原因で体臭が臭くなることがあります。
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サウナで体臭改善が嘘の理由
エビデンスがない
体臭がきつくなる原因については説明したように、様々な要素があります。これらの全てを一度にサウナが解決するのはどう考えても無理があります。
サウナに入ることで体臭が改善したという科学論文もみつかりませんでした。
ただし、サウナに素晴らしい健康効果があることは確かです。
サウナによって健康や生活習慣が改善に、それにより結果として体臭も改善したという2次的な効果は期待できます。
デトックスが嘘
サウナには有意なデトックス効果はありません。
デトックスとは毒素を排出することです。人間の体の毒素は主に腎臓で排出されます。汗から排出される毒素の量は0.0024%でほとんど意味がありません。
実際、サウナドクターの加藤容祟先生が著書でこう書かれています。
(前略)つまり、「サウナで汗から出る毒素」は、汗の0.0024%に過ぎないということ。重金属とか他のものに関してもほぼ出ないということが報告されているので、「サウナでデトックス」はほぼ嘘だと言えるでしょう。
加藤容祟「医者が教える 究極にととのう サウナ大全」
皮脂が溶け出すが嘘
サウナで大量に発汗することで、毛穴に詰まった皮脂が溶け出すような美容効果はありません。
実際、サウナドクターの加藤容祟先生が著書でこう書かれています。
皮脂は溶けないし排出もされません。(中略)したがって「毛穴に詰まった皮脂」というものは、サウナ程度では溶けないものと、別にサウナに入らなくても溶けているものしかありません。
加藤容祟「医者が教える 究極にととのう サウナ大全」
皮脂の主成分は5種類があり、それぞれ融点(融け出す温度)が決まっています。
2種類はサウナ程度の温度では融けません。3種類はサウナに入らなくても最初から汗に溶けています。
毛穴から汗が吹き出るが嘘
最初にも説明したように、汗がでるのは「毛穴」ではなく「エクリン腺」と「アポクリン腺」です。
実際、サウナドクターの加藤容祟先生が著書でこう書かれています。
汗が出るのは「毛穴」ではなく「刊孔」からです。だから、「毛穴から汗が吹き出て毛穴に詰まった汚れがきれいになる」ということはありません。
加藤容祟「医者が教える 究極にととのう サウナ大全」
刊孔とは汗を出す「エクリン腺」と「アポクリン腺」のことです。
毛穴からは汗が出ないので、毛穴に詰まった汚れが一掃されるということはありません。
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体臭を改善する方法
生活習慣の改善
サウナで体臭を改善するのは非常に時間がかかります。
上記で説明した「体臭が臭い原因」の中で自分にあてはまるものを抽出し、個別に対策を実行するのが一番の近道です。
主に生活習慣により体臭を改善する方法を以下にまとめました。
- 汗をこまめに拭く
- 汗をかくときは事前に着替えの下着を用意する
- 毎日の入浴で体と頭をしっかり洗う
- 薬用石鹸や制汗剤を使用する
- 喫煙や飲酒を控える
- 緑黄色野菜を摂取し、体の抗酸化作用を保つ
- ストレスを溜めない
- 運動で汗をかき汗腺と皮脂腺を清潔に保つ
- 毎日スーツにスチームをかけるなど衣服をケア
- 靴に消臭スプレーを使用し2日ほど休ませる
参考ウェブサイト:https://jp.rohto.com/
参考ウェブサイト:https://business.nikkei.com/
「ワキガかも?」と思う人は皮膚科・形成外科を受診しましょう。
サウナ習慣で健康を改善
サウナに入る習慣を身につけることで、これらの健康効果を享受でき、結果として体臭が改善することがあります。
サウナの2次的な体臭改善効果を得たい人は、以降の記事をさいごまで読んで、体臭改善に効果的なサウナの入り方を勉強しましょう。
サウナに間違った入り方をしてしまうと、様々な健康被害が出て、結果として体臭が悪化してしまうかも知れません。
サウナが向いてない人が体臭を改善する方法
サウナが苦手で、何度かチャレンジしても向いていなかった人は岩盤浴でもOKです。
本記事ではサウナを克服する方法も紹介しており、以下の記事で詳しく解説しています。
近日中に最新のコンテンツを追加予定
サウナが体臭を抑える効果
皮膚の新陳代謝を促す
近日中に最新のコンテンツを追加予定
血行促進
近日中に最新のコンテンツを追加予定
ストレス解消
近日中に最新のコンテンツを追加予定
体臭を抑えるサウナの正しい入り方
体臭を抑えるためのサウナの正しい入り方を初心者向けに解説します。正しい入り方を身に着けないと、逆に健康が悪化して、体臭がきつくなってしまうこともあるでしょう。
是非、正しい基本の入り方やポイント、注意点を習得し、サウナで得られる健康効果を最大にしてください。
基本のサウナ入浴方法
サウナに入るとは基本的にサウナ、水風呂、外気浴の1セットを繰り返すことをいいます。個人差がありますが、だいたい3〜4セットほど繰り返すのが良いとされています。
各STEPごとに詳しく解説していきます。
【STEP①】サウナ前の洗体
サウナに入る前に洗い場でしっかり体と頭を洗いましょう。
皮膚の汚れを落とすことでサウナで汗をかきやすくなることが知られています。サウナの効果を最大化するために、めんどくさくても必要な行程です。
サウナ室内に汚れを持ち込んだり、自分の体臭で他人に迷惑をかけるリスクも減少します。
【STEP②】サウナ
- 目安:10〜15分程度
- 判定基準:脈拍が平常時の2倍になったら出る
サウナの時間は一般的には10〜15分程度とされています。
結露の可能性があるため、汗の量で判断するのはあまり適切ではありません。
「脈拍が平常時の2倍にならったら出る」というのがより正確です。
【STEP③】水風呂
- 目安:1〜2分程度
- 判定基準:気道がスースーしてきたら出る
サウナ室をでたら必ず汗を流しましょう。
水風呂の時間は一般的には1〜2分程度とされています。
「水風呂では気道がスースーしてきたら出る」というのが理想です。
水風呂に入る時は、大きく息を吸い、吐きながら入ると比較的楽に入ることができます。入ったらじっとして動かず、体の周囲にできる温度の膜(羽衣)が壊れないようにします。
【STEP④】外気浴(休憩)
- 目安:5〜10分程度
- 判定基準:足の末端が少し冷たく感じたら終了
外気浴の時間は季節にもよりますが一般的には5〜10分程度とされています。
「足の末端が少し冷たく感じたら終了」というのがより正確です。
露天エリアなどの外気に触れられるところに設置された「ととのい椅子」で休むのが理想です。
なるべく心臓の位置が足と同じレベルになるような姿勢が良いとされています。
施設側で用意された状況によりますが、寝転ぶのがベストです。
ここまでで1セットです。2セット目以降はSTEP②〜④を繰り返します。初心者は初回は3セットにしておくのがベターです。
慣れてきたら4セット試してみるなど、自分の理想の回数を見つけることが大切です。
【STEP⑤】サウナ後の洗体とケア
サウナ後にも洗い場でしっかり体と頭を洗いましょう。体臭の原因となる汗や細菌の繁殖を抑えることが目的です。
サウナ後は肌が非常に乾燥しやすい状態になっています。脱衣所でしっかりと体を頭をタオルドライした後は「保湿(スキンケア)」をしましょう。
顔のケアは化粧水、乳液、オールインワンジェルなどがオススメです。体全体に塗る場合は使用しやすいローションがオススメです。皮膚科を受診すると比較的安価に入手することが可能です。
スキンケアにより皮膚のバリア機能が向上して体臭を抑える効果が期待できます。
サウナ入浴方法のポイント
- サウナ前に体と頭をしっかりと洗います。
- 水風呂→外気浴の間はできるだけ速やかに行動します。
- 各セットの合間にこまめな水分補給をします。
- 十分なサウナセッションを行います(3〜4セットが目安)。
- サウナ瞑想で自律神経を効果的に整えることができます。
- サウナ後に体を頭を洗います。
- タオルドライ後すぐに保湿をします。
上記のようなポイントを考慮してサウナに入ると、よりサウナの効果を実感することができます。
サウナ入浴方法の注意点
- ワキガの人はニオイのケアをしましょう。
- 夕食後すぐにサウナに入るのはNGです。最低でも1時間、できれば2時間は空けましょう.
- サウナ後の食事は消化の良い物を選択しましょう。
- 寝る前90分にはサウナ入浴を終了しましょう。
- リラックスタイムのブルーライトはNGです。サウナ入浴後は寝るまで、できるだけリラックスして過ごしましょう。
- サウナ後の運動はNGです。
上記のような注意点は守りましょう。サウナで得られる効果が半減してしまいます。
体臭を抑えるサウナ種類の選び方
日本のサウナには様々な種類がありますが、体臭を抑える効果を得たいならば「フィンランド式サウナ」と「塩サウナ」がオススメです。
フィンランド式サウナ
どのサウナでも効果は得られますが、体臭を抑えるにはフィンランド式サウナがもっともオススメです。同じ回数サウナに入るなら、より高い効果が得られるフィンランド式サウナの方が効率的です。
フィンランド式サウナがオススメの理由については、以下の記事で詳しく解説しています。
塩サウナ
塩は殺菌作用や抗酸化作用があることが知られています。塩サウナでは塩が皮膚に付着することで体臭の原因となる細菌を抑制することができます。
さらに、塩サウナはリラクゼーション効果も高いため、体臭の原因であるストレスを解消するのにも合理的なサウナです。
塩サウナの健康効果や入り方について知りたい人は、以下の記事で詳しく解説しています
まとめ|サウナに正しく入って体臭を抑えよう!
「体臭の原因と対処法」や「サウナが体臭におよぼす影響」を科学的根拠をまじえて詳しく解説しました。
本記事で紹介した体臭を改善するポイントをまとめると以下のようになります。
- 体臭の元凶はアポクリン腺と常在菌
- 体臭の改善には生活習慣の改善が必要不可欠
- サウナで体臭が改善する科学的根拠は存在しない
- サウナで健康や生活習慣が改善して結果として体臭が改善することは期待できる
- 体臭を抑えるにはフィンランド式サウナと塩サウナがオススメ
私はサウナが大好きでいまでこそ平均して週8回は入ります。そうなるまでは正しい入り方を愚直にくりかえすことで、頭や体の気になるニオイが改善していく効果を感じました。
サウナの正しい入り方を詳しく学びたい人は、以下の記事を参考にしてください。
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